いちご王国とちぎを担ういちご作り

  栃木県内のいちご生産者の平均単収は10aあたり4.5t程度ですが、中には7~8tの収量を上げる生産者もおり、全農栃木県本部及び、(一社)とちぎ農産物マーケティング協会が主催する「いちご王国グランプリ」で上位入賞をされています。

 

   収量性が高い生産者の事例を見ると、必ずしも特別な技術を導入しているというわけではなく、「土作り、育苗、病害虫の防除等」の基本管理を、日々徹底して取り組んでいるという方がほとんどです。

  一方で、近年は夏秋期の高温や、冬期の天候不順などの気象条件により、作柄が思わしくないケースもよく見られます。そのような状況においても、いちごグランプリの受賞者達は、基本管理を怠らず気象条件等が作柄へ与える影響を最小限に抑え、着実な収量性のアップを図っています。

  今回は、これから到来する本格的な低温期の管理を再確認して頂くとともに、いちごグランプリ受賞者達の管理の一部をご紹介します。生産者の皆さんも再度各項目について、自分の栽培管理が徹底されているかチェックして頂ければと思います。

 

(低温期の管理) 

  1.  温度管理

① 収穫期は日中のハウス内温度を25℃、夜間は8~10℃を保つことができるよう、常に換気量の調整に気を遣い、また暖房機の調整・整備を行います。
 
 ②天候によっては日中のハウス内の温度が急激に上昇することがあります。特に急激な温度、湿度の上昇は、チップバーンやがく焼けの発生、果実の傷み、みつばちの減少を招き、いずれも収量減に直結します。そのため十分にハウスの温度に注意を払い、喚起を調節します。
 
  ③換気は、内側のすそビニールを外側より高くするなど、冷たい外気が直接いちごにあたらないように工夫します。
 
 ④いちごは、地温が18~15℃の条件が生育適温であり、13℃が最低限界温度とされています。かん水により地温が下がることが無いよう、かん水は晴天の日の午前中に行うようにします。

 

2 草勢管理

 ①わき芽やランナー、古葉、収穫が終了した果房は早めにかき取るよう心掛け、株の負担を軽減し、病害虫が多発しにくい環境作りに努めます。また、かき取りにより空間にゆとりができ、光線がマルチに当たる量が増えるので、地温の確保に繋がります。

 ②冬場の日照量を出来るだけ確保するため、ハウスサイドや内張り、肩の巻き上げ量を増やすなど、出来るだけ日に当てる工夫をします。

 

 
3 病害の防除

①冬場は低温と多湿条件により、灰色かび病、うどんこ病等の発生・増加が懸念されます。そのため先に記述した温度管理やかん水方法に十分に注意して、低温・多湿条件にしなよう努めます。また、日照不足や雨・雪が続く場合は、病害発生前から適用薬剤の予防散布を行い、発生を未然に防ぐようにします。

②薬剤散布によりハウス内の湿度が上昇し、かえって病害の発生を誘発することがあります。そのため一部の生産者ではボトキラー水和剤のダクト内投入、くん煙剤による防除など、散布以外の防除方積極的に取り入れています。

 
 
 
 
 
 
   これらの手法を取り入れることで、IPMにつながる防除体系となり、結果的に化学農薬散布の使用を減らすことも可能です。

 

【問合せ先】
経営技術課技術指導班 電話028-623-2322 メール
agriinfo@pref.tochigi.lg.jp

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