プロ農家を目指す「はじめの一歩」   ~認定就農者制度について~

  皆さんのまわりに、「農業を新たに始めたい、そして将来はプロの農家として頑張っていきたい!」そんな方いませんか?また、このブロクを見ている農業者の中には、「息子が近いうち就農する予定がある」など、既に就農を希望する後継者がいる方もいるかもしれません。

  • 今回は、皆さんが地域を支えるプロ農家を育んでいくためにも、その就農支援策の一つである「認定就農者制度」についてご紹介します。
  • また、「認定就農者制度」を活用して着々とプロ農家へと歩んでいる事例も併せてご紹介します。

 

1 認定就農者制度とは
  新たに農業を始めるには、農業の基盤となる農地の取得に始まり、農業機械や施設を整備しなければなりません。併せて、農業経営を営む上で欠くことができない農業技術や経営管理に関する知識も必要となります。

  認定就農者制度は、新規就農希望者が、「いつ,どこで,どのような農業を始めていくのか、また、そのために必要とする農業技術や知識をどこで身につけるのか」といった内容を含む就農計画を作成して申請し、栃木県知事から認定を受ける制度です(なお、就農計画を県知事から認定された者を認定就農者と呼びます)。

 

2 認定就農者になるメリット
   認定就農者になると、就農計画に基づいて円滑な就農及び定着に向けて関係機関から支援を受けることができます。
例えば、下表のような就農支援資金を借受けできます(ただし、融資機関の審査で適正と認められた場合に限ります)。

親元就農であっても、就農者本人と親が経営を別にする場合や、親から経営移譲を受ける場合は、認定就農者となって就農支援資金を利用することが可能です。

  就農支援資金に関する情報は、下のリンクをご参照下さい。
  農林水産省ホームページ 就農支援資金
  http://www.maff.go.jp/j/new_farmer/n_kasituke/syunou_shikin/index2.html

3 申請対象者
    栃木県に就農を希望している15歳~55歳未満(知事特認の場合65歳未満)の者(ただし就農前)。

4 申請方法
    就農計画及び認定申請書を次のいづれかの申請窓口に提出します。なお、申請に必要な書類の用紙の入手など、具体的な申請方法については最寄りの農業振興事務所へお問い合わせください。

 [申請窓口]
    在住市町、県農業振興公社(青年農業者等育成センター)、農業振興事務所、 県農業大学校 
 
  [計画書の作成支援]  
    農業振興事務所(経営普及部)、県農業大学校においては、計画書の作成にあたっての相談及び助言を行っています。
 
  [就農計画に記載する主な内容]

    • 就農時における農業経営等に関する目標(将来の農業経営の構想、就農時における目標等)
    • 上記の目標を達成するために行う、農業教育・研修内容
    • 上記の目標を達成するために行う事業計画、資金調達

   
5 認定基準(主なもの)

(1) 就農後概ね5年後における所得目標が、概ね200万円以上であること。
(2) 就農後概ね5年後における年間農業従事日数が、250日以内であること。
(3) 県が指定する研修教育機関や農家等で研修(おおむね1年以上、中高年は半年)を実施すること。
(4) 就農計画が、総合的に判断して計画の実現性が高いこと。

6 就農計画の有効期間
  最大9年間:研修期間を最大4年間、経営が定着するまでを5年間という考え方に基づいています。

 

 最後に認定就農者制度を活用した事例を紹介します!

(1)  経営の概況
  いちご28a

(2)  認定就農者制度を活用した理由
  以前は、他産業に就職することを考えていましたが、県農業大学校在籍中に実家が農家であること、また農業にも興味があったことなどもあり、就農について真剣に考えるようになりました。 そして、自分は元々実家で取り組んでいなかった「いちご」を経営の軸に据え、本格的に農業をやっていきたいという気持ちが芽生えました。いちご栽培を始めるにあたり、施設の整備費用(資金の準備)や新たに技術習得が必要になってくるということから、就農計画を作成し、認定就農者制度を活用することとしました。

<プロフィール>
平成18年3月:就農計画認定
   18年4月:営農部門いちごで就農、JAしおのやいちご部会に所属、
                       市町4H(青少年クラブ)クラブに入会
   24年4月:県4Hクラブ会長に就任

(3)  現在の営農状況
①技術の習得
  就農後も近所のいちご農家のほ場に通い、いちごの栽培管理を学んでいます。また、いちご部会では定期的に栽培講習会や現地検討会が開催され、農業振興事務所職員の講義や市場関係者等と情報交換会を行い、いちごの栽培技術や流通など日々勉強しています。
②販路の拡大
 JAを通しての市場出荷が主ですが、いちごの地産池消や独自販売も目指していることから、地域内の洋菓子店や直接販売などにも力を入れています。
③地域での活動
 JAしおのやいちご部会の活動の他、4Hクラブの活動を通じて、地域の仲間と情報交換を行ったり、各種イベントに参加したりしています。
 
(4)  認定就農者になって良かったこと
  認定就農者になることにより、多くの関係機関からアドバイスを頂けたり、また無利子の資金を借りられました。これから就農を考える人には大きな助けとなると思います。

【本記事に関するお問い合わせ先】  
経営技術課 経営体育成担当    TEL:028-623-2317    FAX:028-623-2315
Email:agriinfo@pref.tochigi.lg.jp

実践しましょう 「水田経営とちぎモデル」

 今回は、「水田経営とちぎモデル」についてご紹介します。

 今、県内各地では、大豆・そばの収穫、麦播きなど、冬本番を前にした農作業が行われています。

 本県では、高い乾田化率等の優位性を活かして全国有数の土地利用型農業が展開されていますが、とちぎの農業がさらに成長、進化していくためには、この水田農業の維持発展が鍵となります。

 データによれば、県内では、20ha規模の経営体が400を超え、50ha規模の経営も100に向かって増え続けています。さらには、米の直接販売や農産加工品の販売に取り組み、所得を着実に伸ばしている事例も多数見られるようになりました。

 ◇◇◇水田経営とちぎモデルとは◇◇◇

 「戸別所得補償制度」が導入されて3年が経ちますが、皆さんは、5年後、10年後を見据え、どのような水田経営の姿を描いていますか?

『農地を集め、規模拡大を図っていきたい。』

『目標の農地は集まったので、園芸品目を導入して、さらに収益性を高めたい。』

『生産に加え、雇用労力を上手く生かすために農産加工にも取り組みたい。』

 「水田経営とちぎモデル」は、めざす姿を実現するための「所得目標」や「取組のポイント」を具体的に示した実践的な経営モデルのことです。

 規模拡大や多角化など3つの方向に沿って具体的なモデルを提案しています。

具体的なモデル
 
※モデルの詳細や経営試算は、下記ホームページの「推進指針」をご覧ください。
  http://www.pref.tochigi.lg.jp/g05/tochigimodel.html

 めざす経営規模は10ha?それとも20ha? 所得の目標は?

◇ 規模拡大をめざす二毛作モデルでは、主食用米・小麦(パン用)・大豆・新規需要米を組み合わせた20ha個別経営で、粗収益約3,000万円、純利益1,400万円となります。
  同じ品目で、50ha組織経営の場合は、純利益3,100万円との試算です。

◇ 一定規模以上に規模拡大を進めた上で、複合化・多角化に取り組む場合の純利益は、  アスパラを導入した50ha組織経営で3,800ha万円、餅加工を取り入れた20ha個別経営で1,700万円となります。

 みなさんの経営と比較していかがでしょうか?

 試算結果は、少し高い目標設定となるかも知れませんが、県内でも、モデル以上の経営をしている先進農家がたくさんいます。

  ◇◇◇地域の特徴を生かした経営発展が大切です!◇◇◇

 県内の農地の約8割は水田ですが、それぞれの地域で圃場の大きさや形、整備の状況も違います。また、中山間地域の水田農業も重要です。

 そこで、各農業振興事務所では、それぞれの地域の特徴を活かして、独自のモデルを設定、推進しています。

 規模拡大を中心に、複合化、加工や販路拡大へのチャレンジなど、経営規模や所得目標に合わせて、経営のステップアップをめざしていきましょう。

【各地域で推進する経営モデル】各地域で推進する経営モデル

 最後に・・・

 県内では、各地域で「人・農地プラン」の作成が進んでいます。地域の話し合いに参加していますか。

 プランに位置づけられる「地域の中心となる経営体」の方に、ぜひ実践していただきたいのが、「水田経営とちぎモデル」です。

 「水田経営とちぎモデル」を実践して農業所得の向上をめざしましょう!

関連記事: 第2回水田経営とちぎモデル・実践セミナーの講演内容の紹介
 

    ◇◇◇◇◇◇皆様の取組をサポートしていきます!◇◇◇◇◇◇

 経営相談や実践セミナーへの参加、経営発展に向けた実践プログラムの作成、必要な機械・施設の導入補助に関する要件の確認などについて、ご相談を受け付けています。

 各農業振興事務所にサポートチーム(相談窓口)を設置していますので、まずはお問い合せください。

サポートチーム

【お問い合わせ先】
  栃木県農政部生産振興課                                        
    TEL:028-623-2279  FAX:028-623-2335          
    ホームページ   http://www.pref.tochigi.lg.jp/g05/index.html
    メールアドレス  seisan-sinko@pref.tochigi.lg.jp
   または、お近くの各農業振興事務所(河内・上都賀・芳賀・下都賀・塩谷南那須・那須・安足)サポートチームまで

※ 栃木県農政部の情報は、「とちぎファーマーズチャレンジネット(http://www.agrinet.pref.tochigi.lg.jp/)」や「栃木県農政部ツイッター(http://twitter.com/tochigi_nousei)」でも発信していますので、是非、ご利用ください。

「人・農地プラン」とは? ~「人と農地の問題」について、地域での話し合いの輪を広めましょう!~

 今回の紹介する内容は、人・農地プラン
ついてです。

 「人・農地プラン」というフレーズは、聞いた
ことがある方は多いかもしれませんが、具体
的な内容については、御存知でしょうか?

 少し堅苦しい表現になりますが、人・農地プランとは次のようなものです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
『人・農地プランとは?』
 多くの農村地域で抱える農業従事者の高齢化や担い手の減少等の課題を解決するため、地域における話し合いをもとに、人と農地の組み合わせを再編し、末永く営農が継続できるような新たな地域農業の仕組みづくりを描いたプランです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 具体的には、10年後・20年後を見据えて、

 ◎ 地域における中心的な経営体をどこ(誰)にするのか?

 ◎ 地域の中心となる経営体にどのように農地を集積していくのか?

 ◎ 中心となる経営体とその他の農業者が連携して新たな地域農業をどのように発展
   させていくのか?

 などの地域農業の将来展望を、地域みんなで話し合い、その結果を市町村長が人・農地プランとして決定するものです。

 現在、栃木県内では、26市町の全域(168地区)でプラン策定に取り組んでおり、9月14日現在で6市町の全域(26地区)で策定されています。

 また、プランは、1度策定されて完成ではありません。地域での継続的な話し合いにより、随時見直しを図りながら、徐々にプランの内容を充実させていくことが大変重要になります。

 皆さんも「人と農地の問題」について地域での話し合いの輪を広めていきましょう!

 

 ≪人・農地プランを作成する利点とは?≫

 それでは、人・農地プランに取り組む利点は何だろうか?と思われるでしょうが、人・農地プランは、担い手の高齢化等を始めとした人と農地の問題を解決するための「未来の設計図」です。将来の地域農業のあり方を農業者の皆さんで話し合い、地域の課題解決の道筋をつけることにより、持続可能な地域農業の実現が期待されます。

 また、国では、各地域おける人・農地プランの実現を支援するため、以下のような制度を用意しています。

 
  これらの制度を有効に活用し、地域での話し合いを積極的に行い、地域に根付いた人・農地プランによる持続可能な地域農業を目指しましょう!

 持続可能な農業を実現していくためには、経営主の方だけでなく、配偶者や後継者の方も積極的にプランの作成に参加することが重要です。

 県では、地域農業を活性化していくため、「未来の設計図」となる「人・農地プラン」の作成を推進していきますので、皆さんの御理解・御協力をお願い致します。

 

【問い合わせ先】
栃木県農政部経営技術課経営体育成担当
電話:028-623-2317
メール:agriinfo@pref.tochigi.lg.jp
または、最寄の農業振興事務所までお問い合わせください。

※ 栃木県農政部の情報は、「とちぎファーマーズチャレンジネット(http://www.agrinet.pref.tochigi.lg.jp/)」や「栃木県農政部ツイッター(http://twitter.com/tochigi_nousei)」でも発信していますので、是非、ご利用ください。