スマートとちぎ推進フェアを開催しました!

ICTやロボット技術など先端技術を活用した「スマート農業」の啓発・普及を図るため、農業者や農業を志す若者などを対象に、県内外の取組状況に係る情報共有や関係者の相互交流、最新技術の情報提供などを目的とした「スマート農業とちぎ推進フェア」を1月11日に県農業大学校にて開催しました。
農業者、学生、企業、農業団体、行政機関など多くの方に参加いただきました。


◇第一部は講演会です。
まず、「スマート農業とちぎの取組状況」について、県から情報提供いたしました。

基調講演では、内閣府「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の次世代農林水産業技術担当」のプログラムディレクターを務められている北海道大学大学院 副研究院長・教授の野口伸氏に「スマート農業に係る技術開発の現状と今後の展望」をテーマとして、SIPにおける先端技術を活用したロボット農機開発等の現状と今後のスマート農業の展開などについて御講演いただきました。

取組事例紹介では、株式会社ジーワン代表取締役の吉岡祐弥氏と全国農業協同組合連合会営農・技術センター(ゆめファーム全農)の石井正幸氏に、園芸作物におけるスマート農業技術の活用による生産性向上の取組等について御講演いただきました。

◇第二部は交流会です。
スマート農業関連企業の皆様に出展いただき、参加者とスマート農業関連技術や機器について、活発な意見交換等が行われました。

出展企業及び県試験研究機関は次のとおりです。(当日名簿順、敬称略)
・アイ・イート株式会社
・株式会社関東甲信クボタ
・クボタアグリサービス
・株式会社栗原弁天堂
・積水化学工業株式会社
・株式会社チノー
・東京計器株式会社
・株式会社ドコモCS
・株式会社日本総合研究所
・東日本電電話株式会社
・富士通株式会社
・株式会社ぶらんこ
・ヤンマーアグリジャパン株式会社
・ラピスコンダクタ株式会社
・株式会社ルートレック・ネットワークス
—————————————————————-
・栃木県農業試験場
・栃木県農業試験場いちご研究所
・栃木県畜産酪農研究センター

今後も、本県農業の生産性向上を目的として引き続き、スマート農業に関する研修会などによる情報発信と関係者の交流の場づくりに積極的に取り組んで参ります。

〈お問い合わせ先〉
栃木県農政部農政課農政戦略推進室
℡:028-623-2284

スマート農業とちぎ推進フォーラムを開催しました!!

栃木県では、ICTやロボット技術などの先進技術を活用した「スマート農業」の啓発・普及を図るため、県内外の取組状況に係る情報共有や関係者の相互交流などを目的に、『スマート農業とちぎ推進フォーラム』を平成29年12月20日、栃木県産業技術センターにて開催しました。
農業者、農業大学校生、農業高校生、企業、農業団体、行政機関など多くの方に参加いただきました。

フォーラム様子

 

 

 

 

 

 

◇第一部は講演会です。
基調講演では、株式会社日本総合研究所創発戦略センターシニアスペシャリストの三輪泰史様から「スマート農業技術による魅力ある農業の将来像」について御講演いただきました。
日本の農業の直面する課題解決のためには、ICTやロボット技術を活用した「スマート農業」の推進が有効であると指摘され、具体的事例や「IoT×農業」が実現する次世代農業の姿について解説いただきました。

事例紹介では、株式会社ドコモCS栃木支店法人営業部長の浜谷宗明様からは、「農業現場におけるIoTの活用事例と今後の技術開発」について情報提供いただきました。
NTTdocomoの農業ICTについての取組全般と栃木県内での実証・導入事例等について御紹介いただきました。

加えて、「栃木県におけるスマート農業の取組状況」について、県から情報提供いたしました。

フォーラム県の取組状況

 

 

 

 

 

 

◇第二部は交流会です。
スマート農業関係企業の皆様に出展いただき、農業者を始めとした参加者とスマート農業関係技術や機器について、活発な意見交換等が行われました。
出展企業様及び県試験研究機関は次のとおりです。(当日名簿順)
・株式会社ヰセキ北関東 様
・五百部商事有限会社 様
・株式会社関東甲信クボタ 様
・積水化学工業株式会社 様
・株式会社ドコモCS 様
・パナソニックシステムソリューション株式会社 様
・株式会社ビジョンテック 様
・富士通株式会社 様
・株式会社ぶらんこ 様
・ボッシュ株式会社 様
・ヤンマーアグリジャパン株式会社 様
・株式会社ルートレック・ネットワークス 様
—————————————————————-
・栃木県農業試験場
・栃木県農業試験場いちご研究所
・栃木県畜産酪農研究センター

今後も引き続き、本県農業の生産性向上を目的として、スマート農業技術に関する研修会の開催などによる情報発信と関係者の交流の場づくりに取り組んで参ります。

下都賀地域アグリマネージメントセミナー<たまねぎ機械定植実演会>を開催しました!

水田農業の先行きが不透明な中、水田を活用し露地野菜を導入する動きが始まっています。下都賀地域においても、集落営農組織等が県単事業の「露地野菜導入スタートアップ支援事業」とJA全農とちぎの「たまねぎ機械のレンタル事業」を活用し、機械化一貫体系が確立されている加工・業務用たまねぎの実証栽培を始めています。
11月10日(金)に栃木市吹上地区の川原田農業生産集団が、11月13日(月)には小山市穂積地区の農事組合法人ファームこうつかが、全自動移植機によるたまねぎセル成型苗の定植作業を行いました。
下都賀農業振興事務所では、この省力化された技術体系を露地野菜導入に関心のある農業者や集落営農組織等の方々に理解していただくため、アグリマネージメントセミナーとして、実演会を開催しました。
1台の機械が短時間に次々とたまねぎの苗を植えていく様子に、多くの見学者が見入っていました。
来年6月には機械による収穫と調製作業の実演会を開催する予定です。

移植機に付いて熱心に定植作業に見入る参加者(栃木市)

スマート農業とちぎ現地研修会を開催します!(平成29年8月2日開催)

県ではICTやロボット技術等の先端技術の研究成果及び活用状況などの紹介を通じて、農業者等による先端技術の利用拡大を図り、本県農業の生産性向上を進めることを目的に研修会を開催しています。
今回の研修会では、「農業へのドローン利用の現状と将来展望について」をテーマに、ドローンの飛行実演や講演会を開催します。先端技術の現状を知る貴重な機会となりますので、ぜひ御参加ください。

◇日時
平成29年8月2日(水) 14時00分~16時00分 (受付13:30~)

◇場所
栃木県農業試験場 (宇都宮市瓦谷町1080)
※なるべく乗り合わせにてお越しください

◇内容
実演「ドローンの飛行実演」
(農研機構 農業環境変動研究センター 岩崎亘典 氏・坂本利弘 氏)

基調講演「農業へのドローン利用の現状と将来展望について」
(農研機構 農業環境変動研究センター 石塚直樹 氏)

情報提供「ドローン(マルチローター)による農薬空中散布に係るルール等について」
(栃木県農政部経営技術課)

◇参加申込み
7月27日(木)までに県ホームページ掲載のチラシ裏面の申込用紙にて、FAXまたは電子メールで県農政課農政戦略推進室宛てお申込みください。

県ホームページURL
http://www.pref.tochigi.lg.jp/g01/work/documents/290802smartkennsyuukai.pdf

◇問い合わせ先
栃木県 農政部 農政課 農政戦略推進室
〒320-8501 栃木県宇都宮市塙田1-1-20
TEL: 028-623-2284 FAX: 028-623-2340
E-mail: nousei@pref.tochigi.lg.jp

平成29年度 とちぎスマート土地利用型農業研修会(第1回)開催します!

 「最先端の技術開発の状況」「県内での新技術を導入する取組」を紹介することにより、農業者が規模拡大を進め水田のフル活用を実現するため、「とちぎスマート土地利用型農業研修会(第1回)」を開催します。

 ○日時:2017年5月22日(月)14:00~16:00(受付13:30~)
 ○場所:栃木県下野市磯部地内(スーパー大区画実証ほ場)
 ○対象:農業者・農業関係団体等【定員(先着)250名】

県ホームページURL
http://www.pref.tochigi.lg.jp/g05/20170522_new_technology_workshop.html

今回の研修会では、農作業の自動化技術について、その開発状況と展望を紹介します。

 1 ロボットトラクタによる無人作業システムの概要と実演
   (北海道大学 野口伸氏)

 2 圃場水管理システムの概要と実演「スマホで簡単水管理」
   (国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 若杉晃介氏)

 3 随伴型ロボットトラクタの概要と実演
   (ヤンマー株式会社アグリ事業本部 横山和寿氏)

最新型のトラクタが大集合!トラクタの無人運転やスマホで水管理ができる?!

トラクター

 

第4回安足地方稲作低コスト生産実践研修会において農業用ドローンのデモフライトを実施しました。

栃木県ではICTやロボットなど先端技術の活用による農業の生産力向上や省力化等の取組を「スマート農業とちぎ」とし、生産技術の開発と普及を推進しています。

平成28年12月20日、安足農業振興事務所では第4回安足地方稲作低コスト生産実践研修会において、農業用ドローンのデモフライトを行いました。

農業用ドローンは土地利用型農業において省力化及び効率化への期待が大きく、参加した農業者からは「是非導入したい」、「早期の普及を希望する」という意見がありました。また農業用ドローン以外にはICT技術を利用したコンバインやトラクター等の農業機械について紹介して欲しいという要望がありました。

研修会において使用した農業用ドローンに関する問合せ先

スカイテック(株) 0287-22-7125

農業用ドローンの説明

農業用ドローンの説明

デモフライトに使用した農業用ドローン

デモフライトに使用した農業用ドローン

デモフライトの様子

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※ 栃木県農政部の情報は、「とちぎファーマーズチャレンジネット(http://www.agrinet.pref.tochigi.lg.jp/)」や「栃木県農政部ツイッター(http://twitter.com/tochigi_nousei)」でも発信していますので、是非、ご利用ください。

水田転作野菜として『うど栽培』を始めてみませんか

段々と春めいてきましたが、みなさんは、この季節をイメージする「うど」は、本県が全国的にも生産量トップであることを御存知でしょうか?県では品種開発も行っており、平成 年に品種登録した「栃木芳香1号」「栃木芳香2号」(下の写真)は、いずれもこれまでの主力品種である「紫」に比べて茎の色が白くて見栄えが良く、また多収性であるという品質・収量ともに優れた品種であり、現在、県内のうど生産地における導入を進めています。

★詳しい品種特性はこちら(別紙リンク)

 

写真1

 

平成24年度の東京都中央卸売市場における山うどの出荷量を見ると、本県が271トンで出荷量では全国一の産地であり、本県と群馬県で東京市場をほぼ独占していることが分かります。
 うどの出荷形態には、「山うど(緑化うど)」と光を完全に遮断して栽培する「軟化うど」の二つのタイプがあります。軟化うどは東京都立川市を中心とした産地が古くから有名です。軟化うどに関しては市場出荷統計の資料がないため確実なことは言えませんが、山うどと軟化うどを併せても、本県は全国屈指のうど生産県ということになるようです。

図1

 

 本県におけるうど栽培は昭和55年に大田原市で始まりました。本県で、これだけ「うど」が生産されるようになった理由には、水田農業が広く展開されている本県において、以下のとおりメリットが高い品目であるという点があります。
【メリット1】水稲栽培との労力競合が少ない(定植3月→収穫12月頃)
【メリット2】管理作業の手間が比較的少なく、新規に取組みやすい
【メリット3】労働生産性が高い

***これらのメリットについてもう少し詳しく解説します*****

山うど栽培の経営試算を表2に示しました。この試算は100a経営の場合ですが、水稲との労力競合がほとんどなく、10a当たり所要労働時間も178時間と極めて少なく、所得率も40%となっており、うどは労働生産性の高い野菜だと言えます。

表2 山うど栽培の経営試算(10a当たり、農業経営診断指標から抜粋)

表2

また、作業管理の目安時期は以下のとおりですが、水田の管理作業最盛時期との競合がないため、効率的に年間作業ができることになります。

栽培のポイントは、排水の良いほ場を選定し、定植前から排水対策を十分に行っておくことが重要です。また、うどは連作すると生育がわるくなる(連作障害)ため、水稲との組み合わせによる4年1作程度の輪作が必要です。
 うどの病害虫としては、黒斑病やアブラムシ類が発生しますが、他の野菜類に比べて病害虫の発生が少ないため防除労力は少なくて済みます。
 掘り取った根株は、パイプハウス内に作る半地下式の伏せ込み床に並べて伏せ込み(電熱線を設置)、土をしっかりと詰め十分かん水します。かん水2~3日後、土表面が乾いてきたら、もみ殻を2回に分けて入れます(1回目:10cm、2回目18cm)。伏せ込み後、温度をかけてから25~30日で収穫となります。もみ殻から突き抜け、葉が淡い緑色になったものを順次収穫します。

 生育状況

 

 

 

 

根株の伏せ込み

 

 

 

 

山ウドの収穫作業

 

 

 

 

 

 

 

 

***さいごに***************************

 今回の国の農政改革においては、土地利用型農業において「主食用米編重ではなく、需要のある作物の生産を行い、自ら経営判断で作物を選択する状況を実現する」ことを目指すとしています。このため、米の直接支払交付金が段階的に削減され、代わりに、新規需要米や麦、大豆、地域作物等への転換を図っていくことが進められています。そのための支援策も国及び県で講じていく予定です。

みなさんも、こうした制度の動きに対応して、新たな園芸品目に着目し、土地利用型農業のレベルアップを図っていきましょう!

************************************参考】 県内のうど栽培面積(平成25年度:農業振興事務所調べ)表1

 

 ===問い合わせ先===
栃木県農政部経営技術課
技術指導班
TEL:028-623-2313
FAX:028-623-2315
============

 

『農の雇用事業』~就農希望者を育成しながら、経営発展を図りませんか~

みなさんは、規模拡大や経営の多角化等を検討する際“労働力の確保”悩まれることはありませんか?

 これまで、農業経営は家族労働が中心でしたが、近年では農業法人のみならず個人経営においても雇用を活用し経営発展を進めている農業者が増加しています。

 栃木県全体でみると、常雇い(7か月以上の期間雇った人)を行った経営体数は、平成12年から平成22年の10年間で、514戸から1,038戸に倍増しており、雇用された人数についても1,095人から2,372人に倍増しています(表1)。 
 また、常雇いを行っている経営体を販売規模別で見た場合、販売規模が大きいほど、常雇いを行っていることがいえます(表2)。このことからも、経営発展と雇用の確保は一体的なものであることがうかがえます。
  ◆表1 栃木県の農業経営における雇用状況推移(平成22年度農林業センサスより) 
  ◆表2 栃木県における販売規模別の常雇用経営体の割合(平成22年度農林業センサスより)

 
 しかしながら、雇用における経費や知識に関する不安など様々な理由からなかなか雇用に踏み切れない経営者も多くいるのではないでしょうか。

 そこでおすすめなのが、「農の雇用事業」です。

 「農の雇用事業」は、農業法人等が就農希望者を新たに研修者として雇用した場合、就農に必要な農業技術や経営ノウハウ等を修得させるための実践的な研修(OJT研修)に必要な経費の一部を、経営者に助成する事業です。

 【事業に取り組むメリット】
 
★ 年間で最大120万円(雇用研修者1名当たり)の支援がありますので、雇用研修のための経費が抑えられます。

 ★ 栃木県農業会議が実施状況調査等を行いながらフォローしますので、安心して雇用に取り組めます。

 ★ 雇用保険や就業規則等の雇用環境整備に関するノウハウの習得につながりますので、さらなる雇用拡大や経営改善につながります

 
~「農の雇用事業」により経営発展につながった事例~

【その1 A農場】経営類型:水稲+ビール麦+アスパラガス+肥育牛
 ■夏場と冬場の労働力を確保できたことで、アスパラガスの規模拡大が図れました。
 ■従業員の働きやすい就業環境が整備できたことで、現在、4名を雇用するに至っています。
 
 現在では、雇用環境の改善や、さらなる規模拡大を目指すとともに、農村レストランのオープン等に向け、法人化も検討しています。

【その2 有限会社B】経営類型:きのこ
 ■元銀行勤務の研修者が、営業や販売対策の強化に能力を発揮し、販売額を伸ばすことができました。
 ■研修者を研修終了後に幹部に抜擢し、新商品・新市場の開拓に取り組んでいます
 
 現在では、更に良い人材を確保するため就業規則を整備・充実させ、新商品の開発、新市場の開拓、異業種との積極的な交流・提携、循環型農業の推進等、経営の拡大を図っています。

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 「農の雇用事業」は、雇用研修者の生産技術(農作業)に関する能力向上が図れるとともに、経営者においては労働力の確保にもつながるという、両方向のメリットがありますので、県としても積極的に活用を推進しています。
 今後の募集時期は11~12月を予定しております。ご興味のある方は、下記へお問い合わせください。
◆ 「農の雇用事業」の詳しい内容は、こちら(リンク)

 (問い合わせ先)
 栃木県農政部経営技術課経営体育成担当  TEL 028-623-2317
 栃木県農業会議                   TEL 028-648-7270

夏秋どりいちご「なつおとめ」をつくりませんか?

~需要に対して全国的に生産量が少ない、夏秋期のいちごが求められています!~
 
いちごは年間を通じて、ケーキやスイーツなどへの需要がありますが、国内では7~10月の夏秋期に生産量が少ないため、主にアメリカ等からの輸入いちごが年間約4,000トン利用されている状況です。

輸入量推移グラフ 
 [平成24年 いちごの月別輸入実績*貿易統計より]

 
 そこで、いちご研究所が開発した夏にも収穫できるいちご「なつおとめ」をつくってみませんか?

なつおとめ断面

なつおとめほ場

 

 

 

 

 

【なつおとめの特徴】
・四季成性で高温・長日条件下で花芽分化が促進され、夏秋期(7~10月)にも収穫ができる。
・食味が良く、果実断面が赤色で、スライスした際の見栄えが良い。
・炭そ病、うどんこ病に強く、栽培しやすい。

 などであり、洋菓子店などからは色や形がきれいな上に、適度な酸味があるなど、高い評価を得ています。
 また、生産者からは病気に強い上、収量性も高いなどの、良い評価を得ています。

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[なつおとめを使用したケーキ]

 

 なつおとめジェラート5
                                [なつおとめジェラート]


【生産状況】
 栽培は、夏季でも比較的冷涼な地域が適しているので、現在、那須塩原市、那須町、日光市等県北地域を中心に28戸、126アールで栽培されています(H25年度)。
 近年では、クラウン部冷却技術や換気の工夫などで真岡市や小山市でも栽培が始まっています。
 なつおとめの栽培は、定植を3~4月に行い、株を養成(充実)させた後、7~11月頃まで収穫が可能です。  ★夏秋いちごの作型

 10a当たりの収量が、4トンを超える優良事例も見られており、安定栽培技術が確立されつつあります。 

【販売状況】
 なつおとめの最大の魅力は、冬のいちごに比べて単価が高いことで、冬のいちごはキロ当たり900~1,000円程度ですが、なつおとめは平均で1,500円程度と高値で取引されています
 販売先は、①市場出荷、 ②洋菓子店との直接取引、③直売所 と産地の実状に合わせて多様です。
 市場出荷では写真のようなソフトパックで出荷されています。暑い時期の出荷となることから、色まわりが早く品質管理には注意が必要となります。

なつおとめパック

[ソフトパックでの出荷形態]

 【H24年の県全体の販売実績】
出荷量   :14t(104%)
販売金額 :2,237万円(110%)
キロ単価  :1,576円(106%)

【経営評価】
 いちご研究所において、実際に栽培している生産者のデータを元に、10a程度新規導入する際の経営モデルを試算しました。
・労働時間は8か月(4月~11月頃)で 2,500時間をします。
・所得率は56%程度(冬いちごは41%程度)。
  →暖房機や夜冷庫がいらず、簡易な雨除けハウスで栽培が可能なため、冬いちごに比べて初期投資を抑えることができます。
・家族2人の場合、収穫期(7月~10月頃)の労力確保が課題となります。

 目標収量を10a当たり2.5トンとした場合、粗収益は約412万円となり、極めて労働集約型で高収益な経営が可能です。

【生産拡大支援】
県では、なつおとめの生産拡大に向け、園芸用ハウスの整備を支援しています。

〔事業概要〕
・事業名   新品種導入産地改革支援事業(県単)
・補助対象 なつおとめ栽培用園芸用ハウス
・事業主体  農業協同組合、農業生産組織等
・事業期間  平成25~27年度
・補 助 率  1/3以内
・受益面積  10a以上
・予 算 額  5,000千円

 なつおとめの栽培に興味がある方は、最寄りの農業振興事務所または生産振興課までお問い合わせください。
 ※なつおとめの栽培は県内に限られています。
 ※親株の販売・配布は毎年11月中旬頃に行っています

〈問合わせ先〉
生産振興課
TEL 028-623-2328 FAX 028-623-2335
メール: seisan-sinko@pref.tochigi.lg.jp

農業分野における知的財産権の活用 その②(特許権編)

 (前回:農業分野における知的財産権の活用 その①(育成者権編)https://www.agrinet.pref.tochigi.lg.jp/member/2012/12/20) 

 今回は、農業分野における知的財産権のうち「特許権」について御説明いたします。

「特許権」とは?
 
私たちの生活を将来にわたり豊かにしていくためには、新しい技術開発が継続的に行われ、どんどん社会に還元されるような流れが必要です。このため特許庁では、優れた技術(発明)を考え出した者に権利を与えて保護し、そのかわりに技術を一般公開し、次の新しい開発に役立ててもらおうという仕組みを管理しています。この発明を行った者に対して与えられる権利が「特許権」です。日本では現在、特許を出願した日から20年間にわたり、発明を独占的に利用することが認められています。

 
例えば「カボチャの空中栽培法(平05-341569)」と呼ばれる特許があります。北海道の民間会社(新生商事)が登録しているものですが、パイプハウスの骨組みを利用してカボチャを栽培し、実がなってつり下がっている様子がUFOのように見えることからネーミングされました(http://www.47news.jp/CN/200808/CN2008082801000485.html)。実が土と接触しないため、変形や傷みのない高品質なカボチャが収穫できるということです。こういうものが特許になるの?と思われるかもしれませんが、実は普段当たり前のようにやっていることでも、他者からみれば素晴らしい技術やアイディア、つまり知的な財産なのです。部会やグループで開発した新しい栽培技術などを特許化すれば、他者は真似のできない競争力の強いブランド化した生産物の販売につながります。このブログをきっかけに、特許化にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

特許が認められるためには
 
特許が認められるためには、1『考案された技術が“発明”であるかどうか』、2『特許を受けるに値する内容かどうか』が問われます。
 
 まず、考案された技術が「発明」であるかということに関してですが、以下の4点を満たしているかどうかが問われます。
 【発明として認められるための4点】
 
①自然の法則に従っているものであるか(占いの方法や、ゲームのルールなどはダ メ)
 ②
技術的思想であるか(他人に技術を伝達できること)
 
③単なる発見ではなく創意されたものであること
 
④技術的に高度なものであるか

 次に、特許を受けるに値する内容かどうかについて、以下のようなものであるかどうか等が審査されます。
 【特許を受けるに値するかどうかの視点】
 ①産業に利用できるものであるか(実験レベルのものではないこと)
 
②新しいものであるか
 
③容易に考案できるものではないか
 
④未だ誰も出願していないものであるか(日本は先願主義といって、早いもの勝ちです)

 余談ですが、植物の新品種開発は、日本では工業的な製品とは異なるということで、「育成者権」という権利に分けています。 

特許出願の流れ
 
特許を出願するには、特許庁に対して特許願、明細書など自分の発明の内容と、特許を請求する範囲などを説明するための資料を提出します。書類の作成は、弁理士と呼ばれる専門家にお願いします。

 出願にあたっては、他の者が類似した特許を出願しているかどうかや、既に論文等で発表されていないかといった、先行事例調査なども依頼することも必要となります。

 特許庁に対して書類を提出されますと、以下のように特許の登録までは少し複雑な経過をたどります(図1)。

   特許の登録までには多くの費用が必要となります。特許出願料や出願審査請求料に加え、登録後に必要な料金として、 ‘年金’と呼ばれる毎年の登録更新料が必要となります。

 【参考】登録に必要な産業財産権関係料金一覧(2012年4月1日以降)
 http://www.jpo.go.jp/tetuzuki/ryoukin/hyou.htm 


特許権のメリット 
 
特許の利用を希望する企業等に利用の許諾を行うことで利用料を得ることができます。
 特許権を許諾することでどのようなことが可能となるかということですが、主に特許技術を利用した商品の宣伝や販売となります。発明者は、通常は許諾相手から販売額に応じて利用料を徴収できます。もちろん、自らが商品を販売し、他には利用させないということも可能です。


栃木県が取得した農業に関する特許の例
 
栃木県では、新品種の育成の他にも、農業試験場等で開発された技術のうち特に優れたものについては特許を登録しています。現在は5件の登録がありますが、その中から「いちご栽培装置(閉鎖型)」(特許第3841984号)をご紹介します(図2)。

 2本のパイプに不透根シートをたるませてU字状にかけ、そこにクリプトモス等を主とする培地を入れていちごを栽培するのですが、その外側にもう一枚、防湿性シートをたるませて不透根シートとの間に空気槽を設け、暖気用ダクトを通すという構造です。培養液の滴下にも工夫がしてあり、余剰な培養液を再度利用するような構造となっており、余剰液は極力出さないエコロジカルな栽培装置です。


~さいごに~ 
 
先ほどの、「カボチャの空中栽培法」の例などの一部は、「農林水産知的財産ネットワークポータルサイト」http://aff-chizai.jataff.jp/において検索することが可能です。特に、最近では農産物の加工法などの登録も散見されるようになってきましたので、6次産業化を考える際のヒントを得たり、あるいは実際に開発者から許諾を受けて加工品を商品化するなど、これからの展開に是非とも御利用されることをお勧めします。 特許について興味のある方は、県経営技術課又はもよりの農業振興事務所まで、お問い合わせください。

 【参考】平成24年度知的財産権制度説明会(初心者向け)テキスト(とても良い資料です。)
  http://www.jpo.go.jp/torikumi/ibento/text/h24_syosinsya.htm

 

<問い合わせ先>
農政部経営技術課(栃木県農産物知的財産権センター)
電話 028-623-2313 FAX028-623-2315 
メール agriinfo@pref.tochigi.lg.jp