スマート農業とちぎ現地検討会を開催しました

栃木県では、先端技術を活用した試験研究成果について広く農業者、関係団体等に周知し、様々な関係者との交流等を目的とする現地検討会を開催しました。

今回の会場は、栃木県大塚町のいちごモデル施設(TIPファーム)です。
いちごモデル施設(TIPファーム)は平成27年に国の「攻めの農林水産業の実現に向けた革新的技術緊急展開事業」を活用して国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)により建設された施設です。1,080m2の3連棟高軒高ハウスには、高設栽培システム、複合環境制御装置、クラウン部温度制御装置、CO2供給装置、ドライミスト、LED電照等が装備されています。

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栃木県経営技術課の櫻井忠農業革新支援専門員に「いちごの生育状況と今後の栽培管理について」というテーマで、本県産いちごの推移や栽培様式の特徴などについて、わかりやすく説明いただきました。

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栃木県農業試験場いちご研究所の大橋隆特別研究員に、「半閉鎖型管理での先進技術と研究内容の紹介」というテーマで、日中での炭酸ガス施用やヒートポンプの利活用の重要性や液化天然ガスは灯油燃焼より収量が向上するがコスト面が課題であることなどについて、丁寧に説明いただきました。

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栃木県農業士でいちごモデル施設内のスカイベリーの管理をされている谷中克巳氏に、「半閉鎖型管理での先進技術を活用したいちご栽培について」というテーマで、摘果試験の手応えや紫外線の照射(UV-B)、LEDの有用性などについて、現場での経験を踏まえて説明いただきました。

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その後、いちごモデル施設内の装置について大橋隆特別研究員に説明いただきました。

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参加者から、「生産現場はなかなか見る機会がないため、大変参考になった」、「農業者の説明がわかりやすかった」など好評でした。また、いちご栽培志向者が熱心に谷中農業士にアドバイスを受けていました。

来年度も先端技術を公表するといった現地検討会を開催して参りますので、是非ご参加ください。

 

※ 栃木県農政部の情報は、「とちぎファーマーズチャレンジネット(http://www.agrinet.pref.tochigi.lg.jp/)」や「栃木県農政部ツイッター(http://twitter.com/tochigi_nousei)」でも発信していますので、是非、ご利用ください。

いちご新品種「スカイベリー」について

 いちご新品種「スカイベリー」の商標登録後初の出荷が12月6日に始まり、東京や県内のデパート、高級果実専門店などで試験販売が開始されましたが、皆様はご存知ですか?

 本県は収穫量44年連続1位の「いちご王国」。この座を不動のものとし、いちご生産者の所得向上を図るため、開発されたのが「スカイベリー」です。

【スカイベリーの特徴】
 この「スカイベリー」は10万株を超える株の中から選ばれた、果実が極めて大きく、収量性が高く、食味が良く、病気に強いなどの優れた特性を持った新品種です。

 ◆ 25g(3L)以上の大果の発生割合が67%を占める(とちおとめは18%)。
 ◆ 収量は「とちおとめ」よりも3割程度多い。 
 
 
 ◆ 糖度は「とちおとめ」に比べやや低いが、酸度とのバランスが良いため、食味は良い。 
 
 

 ◆ 炭そ病及び萎黄病に対する耐病性が「とちおとめ」より強い。 
 
 平成6年の「とちおとめ」の開発から数えると17年ぶりの、待望の新品種です。

 その優れた特性から、新たな需要を開拓し、生産者の皆さんの経営安定に必ず寄与すると期待されています。

【今年度の生産状況】
 今年度は、県内各地で58名の生産者の皆さんによって、約2.5ヘクタール栽培されています。

今年度の生産状況スカイベリーの栽培状況

 なお、昨年度の栽培を踏まえ、品質向上を図るため、定植時期を9月20日前後、出荷開始を12月上旬に統一した作型で栽培に取り組んでいますが、現在の生育は病害虫による大きな被害もなく、概ね順調に生育が進んでいます。 

【栽培上の課題】
 一部で果実の着色に関する課題があることから、さらなる安定した栽培技術の確立に向けて、現地検討会の開催や「いちご研究所」における試験研究などに取り組んでいます。
 
現地検討会の様子

【県単事業(ハード事業)】
 県では「スカイベリー」が施肥量や温度管理などで「とちおとめ」と異なる面があることから、生育環境を整えることができる高機能ハウスの整備を今年度事業化して支援をしています(新品種「栃木i27号」実証栽培支援事業)。

【苗の増殖】
 来年度に向けては、さらに面積を拡大するため苗の増殖を行っていますが、各JAフリー基地における増殖は概ね順調です。

 平成26年冬の本格出荷に向けて、栽培に必要な苗の供給体制を今後も整備していく予定です。

【販売に向けての取組】
ソフトパック 販売に目を向けますと、現在、都内の百貨店や高級果実専門店を中心にテストマーケティングを行っていますが、市場関係者からは食味に関しては概ね良い評価をいただいています。

□主な販売店における評価 
 店舗A:大果で食味が優れる
 店舗B:形、食味ともに良い 
 店舗C:外観、食味ともに概ね良い 

 なお、現在も「とちおとめ」より2~3割程度高値で取引されています。大玉率が高いことから単価も良くなっています。  

  
 今後も、テストマーケティングを継続し、関係者や消費者からの評価をいただくとともに、「とちまるショップ」をはじめ、様々な機会をとらえてPRをするなど、「スカイベリーブランド」を確立していく予定です。

お披露目イベント

【今後に向けて】
 こうした取組を通して、「スカイベリー」が「いちご王国とちぎ」を支える新たなスターに育つよう、今後とも生産者の皆さんや農業団体と一体となって取り組んでいく考えですので、来年度栽培に取り組む意欲がある方は下記までにお問い合わせください。

 

【問い合わせ先】
  生産振興課いちご野菜担当
    TEL:028-623-2328、FAX:028-623-2335
    メールアドレス seisan-sinko@pref.tochigi.lg.jp

  または、最寄りの各農業振興事務所まで