平成25年度畜産物政策価格及び畜産・酪農経営安定対策について

Ⅰ 平成25年度畜産物政策価格等が決定されました。 

 農林水産省は、平成25年1月25日、食料・農業・農村政策審議会に対し、平成25年度畜産物政策価格について諮問を行い、平成25年度畜産物価格等が決定されましたので、その概要を紹介いたします。

 平成25年度畜産物政策価格は、現在の畜産物価格の低迷や配合飼料価格高騰等の影響を受け、厳しい経営を強いられている現場に対応するため、「加工原料乳生産者補給金単価」が3年連続で引き上られました。
 
指定食肉の「安定上位価格」「安定基準価格」、肉用子牛生産者補給金の「保証基準価格」・「合理化目標価格」ともに、前年を上回り、すべての政策価格が引き上げられることとなりました。
 また、鶏卵価格差補塡事業の「補填基準価格」・「安定基準価格」についても、引き上げが決定されました。

H25政策価格

 


Ⅱ 平成25年度畜産・酪農経営安定対策について

 平成25年度における畜産・酪農経営安定対策について、それぞれの経営支援について説明いたしますので、畜産経営の安定のためご活用ください。

【酪農経営安定のための支援】
①加工原料乳生産者補給金の概要
 ・加工原料乳生産者補給金等暫定措置法に基づき、加工原料乳に対して補給金を交付することにより、生乳の再生産の確保と酪農経営の安定を図ります。
 ・H25年度の補給金単価が引き上げられます。

  ②チーズ向け生乳供給安定対策事業の概要
 ・チーズ生産と酪農経営の安定が図れるよう、チーズ向け生乳を対象に助成金を交付します。
 ・平成25年度助成金は、平成24年度の14.6円/kgから50銭上げ、15.1円/kgとなります。チーズ向け生乳供給安定対策  ③加工原料乳等生産者経営安定対策事業の概要
 ・加工原料乳価格及びチーズ向け生乳価格が需要変動等により低落した場合に、生産者積立金(生産者拠出金と国の助成金)によりその一部を補塡することで酪農経営の安定を図ります。
 ・H24年度と同等の支援が継続されることとなりました。加工原料乳等生産者経営安定対策事業

肉用牛繁殖経営安定のための支援】
①肉用子牛生産者補給金の概要
 ・肉用子牛生産安定等特別措置法に基づき、子牛価格が保証基準価格を下回った場合に、 生産者補給金を交付することにより、肉用子牛生産の安定を図ります。
 ・H25年度から保証基準価格、合理化目標価格ともに引き上げられます。
 ・加入する場合は、(社)栃木県畜産協会等へお問い合わせ願います。
 ・業務対象年間:平成22年度~平成26年度

肉用子牛生産者補給金

  ②肉用牛繁殖経営支援事業の概要
 ・肉用子牛生産者補給金制度を補完し、子牛価格が発動基準を下回った場合に差額の一部(3/4)を補塡することにより、肉用牛繁殖経営基盤の安定を図ります。
 ・H25年度から発動基準が引き上げられます。
  ・支援を受けるためには、参加申し込みが必要となりますので、(社)栃木県畜産協会等へお問い合わせ願います。
 ・対象子牛:肉用子牛生産者補給金制度の契約子牛 

肉用子牛生産者補給金【肉用牛肥育経営安定のための支援】
 ①肉用牛肥育経営安定特別対策(新マルキン)事業の概要
  ・粗収益が生産コストを下回った場合に、生産者と国の積立金から差額の8割を補塡することにより、肉用牛肥育経営の安定を図ります。
 ・H25年度から新たな事業実施期間が開始されますので、ぜひ加入しましょう。
 ・一部の県において、生産コストの地域算定をモデル的に実施します。
 ・補塡金の交付を受けるためには、加入の手続きが必要になりますので、(社)栃木県 畜産協会等へお問い合わせ願います。
 ・事業実施期間:平成25年度~平成27年度 肉用牛肥育経営安定特別対策

養豚経営安定のための支援】
 ①養豚経営安定対策事業の概要
 ・養豚経営の収益性が悪化した場合に、生産者と国の積立金から、粗収益と生産コストの差額の8割を補塡金として交付することにより、養豚経営の安定を図ります。
  ・H25年度から、補填金単価の算出方法が肉用牛肥育経営安定特別対策事業(新マルキン)に準じた方法に変更されます。
  ・補塡金の交付を受けるためには、加入の手続きが必要となりますので、(社)栃木県畜産協会等へお問い合わせ願います。
 ・平成23年度から直接交付方式のみとなりました。
  ・業務対象期間:平成23年度~28年度

養豚経営安定対策

【採卵養鶏経営安定のための支援】
 ①鶏卵生産者経営安定対策事業の概要
  ・鶏卵の取引価格が補塡基準価格を下回った場合に差額の9割以内を補塡するととも  に、取引価格が通常の季節変動を超えて大幅に低下した場合には、成鶏の更新に当たって長期の空舎期間を設ける取組に対し奨励金を交付することにより、鶏卵生産者の経営と鶏卵価格の安定を図ります。
 ・H25年度から、補填基準価格、安定基準価格ともに引き上げられます。
 ・補塡を受けるためには、価格差補塡契約を締結する必要がありますので、(社)日本養鶏協会へお問い合わせ願います。

採卵生産者経営安定対策

  〔参考〕
「平成25年度 畜産物価格等の決定について(農水省)」
 http://www.maff.go.jp/j/press/seisan/c_kikaku/130125.html
「平成25年度 畜産・酪農関係事業の公表について(農水省)」
 http://www.maff.go.jp/j/press/seisan/c_kikaku/130129.html

(社)栃木県畜産協会 電話:028-664-3434
(社)日本養鶏協会     電話:03-3927-5515

【問い合わせ先】
  畜産振興課 企画経営担当 電話:028-623-2344
          生産流通担当  電話:028-623-2346

繁殖台帳Webシステムの活用について

【はじめに】

 酪農家の皆さんはご存じのことと思いますが、牛群検定とは酪農家の飼養する乳牛の個体ごとの泌乳能力、飼養管理状況を正確に把握することより飼養管理の改善や乳牛の改良を進め、酪農経営の生産性の向上を図ることを目的として昭和50年から始まったとても歴史ある取組です。

 現在、県内乳牛の約47%にあたる18,000頭、酪農家の約40%にあたる366戸が牛群検定に参加しています。

  図-1に乳用牛の乳量等の推移を掲載しました。

 牛群検定農家と県全体の乳量(平成22年実績)には1,500㎏の差があり、牛群検定の取組が乳牛の生産性を上げるのにいかに有効かがお判りになるかと思います。

 このように、100頭以上の規模拡大を目指す経営体にとって、牛群検定は必須の取組であることは言うまでもありません。

県内乳牛の泌乳生成期の推移 

【繁殖台帳Webシステムとは?】

 今回は牛群検定を核として、その機能のひとつである繁殖を中心に牛群管理のシステム化を行う繁殖台帳Webシステムをご紹介します。

   本システムは自宅のパソコンや携帯電話を使ったインターネットを介してリアルタイムに牛群検定データを利用できる画期的なシステムです。繁殖台帳Webシステムの特徴は以下のとおりです。

(1) データ操作の簡易性

 繁殖台帳Webシステムは、牛群検定の結果をインターネットで送受信することを基本としています。

 面倒なデータ入力を行わずに検定データを呼び出して、パソコン画面や携帯電話から見ることが出来ます。

 また、本システムの特徴的な機能画面の一つに繁殖カレンダーがあります。

 検定成績表から自動的に授精日や分娩予定日など必要なデータを読み込み、牛の繁殖関連のスケジュール管理を行うことが出来ます。メモ機能もありますので、牛舎作業を調整して行事を書き込むなど、野帳としての活用も可能です。

(2) データ共有化で指導力アップ

 繁殖台帳Webシステムは牛群検定成績を活用したシステムですので、これまでどおり検定指導員が検定指導等に利用することが出来ます。

 インターネットですので、遠隔地の指導員が酪農家の皆さんと同一の画面を見ながら電話で指導を行うことも可能です。

検定成績の検討表

 (3) 即時データ入力で利便性アップ

 酪農家の皆さんが、乾乳日や授精日等のデータを牛舎にいながらにして即時に携帯電話で入力することも可能です。

(4) 地域データベースとしての活用

 応用的な取組としては、牛群検定のデータ収集に協力いただける獣医師や授精師等とデータを共有することにより、地域データベースとしての活用も可能です。もちろん関係者の合意が前提です。

【最後に】

  基本的な繁殖台帳Webシステムの内容を説明させていただきましたが、この他にも色々な機能や活用法があります。

 酪農家の皆さんが繁殖台帳Webシステムを通して、牛群検定成績を効果的に活用することで、生乳品質の向上や低コスト生産を図り、酪農経営の発展に資することを期待しております。

 繁殖台帳Webシステムの簡単操作については、(社)家畜改良事業団ホームページでプロモーションビデオ(動画)を公開中です。添付したリーフレットとともにご覧下さい。

・繁殖台帳Webシステムの紹介リーフレット(PDFファイル)
      http://liaj.lin.gr.jp/japanese/kentei/hansyokudaicho_Web.pdf

 牛群検定組合の参加や繁殖台帳Webの導入については、最寄りの牛群検定組合や酪農協にご相談ください。

【問い合わせ先】
栃木県農政部畜産振興課生産流通担当
電話:028-623-2347
メール:chikusan@pref.tochigi.lg.jp
または、最寄の農業振興事務所までお問い合わせください。

※ 栃木県農政部の情報は、「とちぎファーマーズチャレンジネット(http://www.agrinet.pref.tochigi.lg.jp/)」や「栃木県農政部ツイッター(http://twitter.com/tochigi_nousei)」でも発信していますので、是非、ご利用ください。