6次産業化商品の魅力をテストマーケティングで引き出してみませんか!

6次産業化の実践で生み出した商品が、多くの消費者に注目され、「売れる商品」となって初めて、“6次産業化に成功“したとなります。

 “6次産業化に興味はあるけど・・・”、“商品は作ってみたけど・・・”スカイツリー

本格的に6次産業化にチャレンジしようとする農業者の方を応援するため、県では、東京ソラマチ内のアンテナショップ「とちまるショップ」や毎月18日、県庁1階ロビーで開催される「けんちょうde愛ふれあい直売所」でのテストマーケティングやアンケート調査のお手伝いをしています。

【とちまるショップでのテストマーケティング】
 東京ソラマチ内にある栃木県のアンテナショップ「とちまるショップ」のイベントスペースを活用して、商品開発や商品の魅力向上を図るため、定期的に6次産業化商品の試食や販売、アンケート調査などを行います。
全体像

 アンケート調査の結果は、6次産業化プランナーなどの専門家から、どうしたら「売れる商品」になるかなど、商品開発に向けたアドバイスをいただくこととしています。

これまでに出店された農業者の方からは、
 ○パッケージの工夫が必要なことがわかった(一口サイズやワンコインで購入できる価       
  格設定)
 ○ “美味しい”という評価をいただいた
 ○ 消費者の生の声を聞けるので、また参加してみたい
 などの感想をいただいています。

今牧場前田牧場

 H25年度も、継続して「とちまるショップ」でのイベントを継続する予定です。参加に関しては、詳細が決まりましたら、ホームページ等でお知らせします。  

【けんちょうde愛ふれあい直売所の6次産業化コーナー】
 毎月18日頃、県庁1階ロビーでは、6次産業化コーナーを設置し、6次産業化を実践する農業者の方を応援しています。

 毎回、3ブースを用意していますので、是非ご参加下さい。詳しくは、農政課農政戦略推進室にお問い合わせ下さい。

【問い合わせ先】
  栃木県農政部農政課農政戦略推進室
 電話:028-623-2284

6次産業化に踏み出すには〈土地利用型農業での取組事例を参考に〉

 今回は、6次産業化を実践している県内の先進農業者の取組を通じて、新たに加工や販売に取り組む際に重要なことを掘り下げてみたいと思います。

【加工を外部委託する6次産業化】

 
Aさんは、米、麦、大豆、そば、露地野菜で大規模土地利用型の農業を営んでいます。
 
 6次産業化に挑戦したのは7年ほど前のこと。
  今では、自ら生産した農産物を原料としたうどんやそばなどを道の駅や直売所、直接取引などで販売しており、これら加工品の売上げは、農産物と合わせた総販売金額の約1割を占めています。

 Aさんの6次産業化の特徴は、自ら加工施設を整備して加工するのではなく加工技術を持つ食品企業に製造を外部委託して、それを自ら販売するというところです。

 

図
 【外部委託方式のメリット】

 外部委託方式には、大きなメリットがあります。
 ひとつは加工機器を導入する設備投資が必要ないことです。

 新しい事業に取り組む場合、せっかく設備投資をしても売れなければ全て無駄になってしまいます。

 この点、外部委託は、最低ロットなどの制限がありますが、設備投資に比べればリスクは相当低いと言えます。

 2つめは、外部委託のため、農業者自らが、食品製造に必要な様々な許可や資格などが必要ないことです。加工施設は、一般的に食品衛生法の基準を満たすための許可申請などが必要となる場合が多く、加工する農産物や加工方法によって基準は全て異なるため、法令を理解し十分な準備が求められますが、この必要が全くないというのは、新事業に踏み出すハードルを下げてくれます。

 また、外部委託で加工品を製造し、少しずつ事業を拡大していく中で、製造業者の加工技術のノウハウ、商品表示やラベルの付け方、関係法令などの利知識を習得して、将来の設備投資に備えることや、消費者のニーズや販路の状況を踏まえてビジネスを育てていくことが出来ます。

 このように、何から何まで全て自分で行わず、外部委託を上手に活用して、6次産業化の実践に踏み出すのは、比較的リスクが少なく、加工や販売などのスキルを徐々にアップしていけるメリットもあり、全課程を自ら行うよりは、比較的取り組みやすいかもしれません。

 さて、Aさんの取組をもう少し深く見てみます。


【パートナー企業を見つける、販路を確保する】

 
外部委託方式の6次産業化で最も難しいのは、①パートナーとなる食品企業を見つけること、②適正価格の設定と着実な販路を確保し、拡大していくこと、です。

 「①パートナーとなる企業を見つけること」について、Aさんは、展示商談会、首都圏で行われるマルシェなど、あらゆる機会を利用して自らの取組をPRし、そこで知り合った人的ネットワークの中から、比較的小ロットでも対応可能で、高い加工技術を持つ食品企業探しています。商工会議所にも加入し、今もネットワークを拡げる努力をしています。

 お話を聞いて印象的だったのは、「ようやく見つけた県外の食品加工企業に電話で加工委託をお願いしたらその場では断られたものの、すぐに原材料を持って高速道路を使って会社を訪問、直接折衝の末、加工を請け負ってもらった」という内容でした。

 食品企業も、出来るだけ大口で、継続した相手からの仕事を受けたいと考えるのが普通であり、高い技術を持つ加工企業で、小ロットから請け負うことが可能であって、農業者の思いを汲んで一緒に仕事の出来る会社は、電話帳やインターネットなどではなかなか探すのは難しいようです。

 目指すことを実現するために、幅広いネットワークを築くこと、そして、自分の考えや取組を理解してもらうために直接相手と交渉して熱意を伝えていく行動力や情熱が必要だということかと思います。

 「②適正価格の設定と着実な販路を確保し拡大していくこと」については、まず価格ですが、Aさんは、労賃を含めた農産物の原材料単価を、再生産価格から適正に算出し、さらに外部委託の加工費などを含めて製品の価格を決定しています。

 商品の価値を適正に評価していただける顧客を見つける、というポリシーのもとで販売を開始しましたが、事業開始当初は、全然売れない商品を近所に無料で配り歩くことも多く、やっぱり止めようか、と思うこともあったそうです。

 Aさんは、農産物を観光客の多い道の駅で販売していました。加工品も道の駅を拠点に販売しつつ、前述したようにあらゆる機会を通じて商品の魅力のPRに努めました。

 また、Aさんのこだわった農法に共感して農産物を購入してくれている顧客や、そのネットワークを通じて徐々に販路を広げていきました

 同じ農産加工品でも、大手食品企業との価格競争では厳しいものがありますが、徐々にAさんの商品の強みや商品づくりに込めた思いが理解され、原料や製造にこだわった商品を求める顧客が繰り返し買ってくれるようになったそうです。


【まとめ】

 
今回は、「外部委託」方式で新たな事業に踏み出すハードルを低くし、6次産業化の事業を比較的緩やかに発展させていく方式を、土地利用型農業での取組事例を参考に紹介しました。

 この方式はたくさんのメリットがありますが、パートナー企業を見つけ出すこと、あらゆる機会に人的ネットワークを拡げていくことも成功の鍵を握っているようです。

 参考までに、国が6次産業化の経営発展をイメージとして示したものが下図です。今回ご紹介した事例は、企業的経営移行期から6次産業化確立期に位置づけられる手法と考えられます。

図(国)
 [参考URL]
◇ 6次産業化先進100事例(農林水産省)
  http://www.maff.go.jp/j/shokusan/sanki/6jika/jirei/index.html

◇ 第6チャンネル(6次産業化に関する様々な情報が入手できます。)
  http://www.6-ch.jp/

 

【問い合わせ先】
栃木県農政部農政課農政戦略推進室
電話:028-623-2284
メール:agrinet@pref.tochigi.lg.jp
または、最寄の農業振興事務所までお問い合わせください。

※ 栃木県農政部の情報は、「とちぎファーマーズチャレンジネット(http://www.agrinet.pref.tochigi.lg.jp/)」や「栃木県農政部ツイッター(http://twitter.com/tochigi_nousei)」でも発信していますので、是非、ご利用ください。

重点戦略D「農業を起点とした“フードバレーとちぎ”の推進」を紹介します

 自分で生産した農産物を加工して販売することは出来ないだろうか?
 自分の農産物を使って、食品企業と共同で新しい商品を開発できるのではないか?
 もしかしたら、誰しも一度は考えたことがあるのではないでしょうか。

 本県は、多彩な農産物が生産されており、食品関連企業も数多く立地しています。

 また、世界遺産をはじめ、豊かな自然や文化、東京からのアクセスの良さなどを背景に観光客も多く、特色ある農産物を活かし、新たな商品やサービスの開発に向けた多くの強みを持っています。

 一方、原油価格の高騰による燃料や農業資材の価格上昇、人口減少や高齢化による食料消費量の減少、デフレによる農産物価格の低迷など、農業を巡る環境は厳しい情勢です。
 

 このような中で、所得を高めていくためには、規模拡大や高品質化などを追求していくことも方策のひとつですが、他にも、食品事業者等と連携して農産物の付加価値を高める「農商工連携」や自ら農産物の加工や販売を行う「農業の6次産業化」も有効な方策のひとつです
 
 とちぎ農業成長プランの重点戦略Dに掲げる「農業を起点とした“フードバレーとちぎ”の推進」は、農業と商業者等との連携や農業の6次産業化によって、農業の高付加価値化を推進する施策です。

 国のデータによると、国内の農林水産業の生産額は約12兆円(うち国内約9兆円)、飲食料の最終消費額は約74兆円と、金額で比較すると付加価値は約7倍になりますが、多くは、付加価値の多くは流通や加工、サービスなどの分野に流れていることが分かります。

 この「付加価値」を農業側で獲得していくことを目指して、重点戦略Dの取組方策に2つの取組方策を掲げています。

 ひとつは、食品企業等と連携して特色ある商品を開発し、獲得した付加価値を相互に配分する関係(ウィンウィン)の構築を目指し「バリューチェーンの構築による農産物の利用拡大(いわゆる農商工連携の取組)」、二つ目は、農業生産に加え加工、販売に取り組み付加価値を獲得していく「農業者の加工・販売への取組促進による収益力の向上(いわゆる6次産業化の取組)」です。

 具体的な施策としては、各地域の農業団体、商工団体の連携の促進や、グループ別・テーマ別による商品開発等の検討の場づくり、6次産業化を目指す農業者への専門家と連携した相談活動の実施、補助事業による調査、研究、試作加工等への支援、販路拡大のための商談会への出展支援や分かりやすく商品の特徴を伝える「FCPシート」の作成支援などに取り組んでいるところです。

 栃木県の現状としては、様々な取組が始まりつつあるものの、全国的な傾向と比較すると、農商工連携、6次産業化ともに取組が少ない状況にあり、今後、農政部としても取組の裾野を拡げるとともに、モデルとなる実践的な取組の支援に力を入れていきたいと考えています。

 今後、本ブログで6次産業化や農商工連携など、個別に掘り下げて掲載していきたいと考えていますのでよろしくお願いします。

【参考となる情報が掲載されているHP】

◆農政課HP 農業を起点としたフードバレーとちぎの推進
  http://www.pref.tochigi.lg.jp/g01/work/05rokuji.html

◆農林水産省HP 農山漁村の6次産業化
  http://www.maff.go.jp/j/shokusan/sanki/6jika.html

◆経済産業省HP 農商工連携
 http://www.meti.go.jp/policy/local_economy/nipponsaikoh/nipponsaikohnoushoukou.htm

◆独立行政法人中小企業基盤整備機構HP  中小企業ビジネス支援サイト
 http://j-net21.smrj.go.jp/expand/shigen/index.html

【問い合わせ先】
栃木県農政部農政課農政戦略推進室
電話:028-623-2284
メール:agrinet@pref.tochigi.lg.jp
または、最寄の農業振興事務所までお問い合わせください。

※ 栃木県農政部の情報は、「とちぎファーマーズチャレンジネット(http://www.agrinet.pref.tochigi.lg.jp/)」や「栃木県農政部ツイッター(http://twitter.com/tochigi_nousei)」でも発信していますので、是非、ご利用ください。