学ぶ - とちぎの農業Learn - Tochigi's agriculture
とちぎの農業について
栃木県は、半世紀以上にわたり生産量日本一を誇るいちごをはじめ、全国第1~2位である二条大麦やにら、生乳などの主産県です。
また、令和6(2024)年度の主食米の作付面積が全国第8位となっている全国有数の米どころであるとともに、首都圏市場などに新鮮で高品質なトマト、アスパラガスなどの青果物を供給しているほか、生活を豊かに彩るスプレー菊、ユリやバラなどの花き、おいしさが自慢のとちぎ和牛、栃木県の特産物であるかんぴょうやうどなどの多彩な農産物を生産しています。
栃木県の農業産出額
近年の農業産出額は、2,700~2,900億円で推移してきましたが、令和6(2024)年は米や野菜等の価格高騰により3,448億円となり、上位品目は米、生乳、豚、いちご、鶏卵となっています。
全国順位は第9位で、部門別では米・麦・大豆等が第9位、園芸が第18位、畜産が第6位です。
農業生産の動向
米・麦・大豆
栃木県は、ビール麦の生産量が日本一で全国有数の産地となっています。また、国産需要の拡大が期待される小麦や大豆の生産も盛んです。
主食用米の作付面積は、人口減少や食の多様化、コロナ禍等の影響により令和4(2022)年産まで減少傾向でしたが、その後は増加し、新規需要米(飼料用米・米粉用米・WCS・輸出用米等)の作付面積は 7,190haとなっています。
園芸
栃木県の園芸産出額は900億円前後で推移しており、そのうち約8割が野菜で、首都圏市場において重要な位置を占めています。
令和6(2024)年産時点で57年連続生産量日本一を誇るいちごは、従来の主力品種である「とちおとめ」から「とちあいか」への作付転換が進み、出荷量が増加傾向となっています。
また、収益性の高い園芸生産の振興に向けて、「園芸大国とちぎづくり」に取り組んできた結果、露地野菜の大規模な産地の育成も進んできました。
畜産
栃木県は、とちぎ和牛をはじめとする肉用牛や豚、鶏卵などの生産が盛んです。
畜産産出額は、平成22(2010)年以降増加傾向で、現在は県全体の農業産出額の約5割を占めています。令和6(2024)年の生乳・乳用牛は、509億円で全国第2位と、生産戸数は減少しているものの、規模拡大や経営統合などにより、産出額は増加傾向となっています。
栃木県産農産物の輸出
栃木県産農産物の輸出額は、東南アジアや米国などを中心に年々増加しており、令和6(2024)年度は過去最高の約8億2千万円となっています。
品目ごとの輸出額は、牛肉が約5億6千万円と最も多く、次いで花き、いちご、米、なしと続いています。
栃木県の主な輸出品目及び輸出額
(万円)
| 主な輸出品目 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | 主な輸出先 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 牛肉 | 11,800 | 31,815 | 33,704 | 32,669 | 56,157 | 米国、シンガポール |
| 花き | 7,500 | 8,829 | 10,814 | 8,118 | 10,605 | EU、米国、中国 |
| いちご | 1,000 | 1,904 | 2,480 | 2,892 | 6,577 | 台湾、タイ、香港 |
| 米 | 9,900 | 7,184 | 2,513 | 5,855 | 5,299 | カナダ、米国、香港 |
| なし | 900 | 3,014 | 4,278 | 2,734 | 1,222 | マレーシア、インドネシア、シンガポール |
資料:県農政部集計
栃木県の農業の強み
農業に適した環境
栃木県は、関東平野を潤す河川の上流部に位置しており、那珂川や鬼怒川、渡良瀬川等の清らかな水や豊富な地下水など、水資源に恵まれ、広大で肥沃な農地を有しています。
冬場の豊富な日照を生かした施設園芸や、県北地域の冷涼な気候に適した酪農など、気候に合わせた農業が展開されており、台風や洪水などの自然災害のリスクが比較的少ないことも特徴です。
農業者の高い技術
栃木県のいちごやトマト、なしなどの令和6(2024)年産の10a当たり収量が全国上位となり、水稲の1等米等級比率も令和5(2023)年産が84.5%で全国第8位となるなど、高い生産技術を誇っています。
販売額1億円以上の農業経営体も218経営体(令和7年)で全国第12位となっているほか、農業分野における環境負荷低減に取り組むみどり認定者数※も1,118名(令和7年3月末時点)と、全国第5位となっており、化学肥料・化学農薬の削減や温室効果ガスの排出抑制など新たな技術を積極的に取り入れています。
「環境と調和のとれた食料システムの確立のための環境負荷低減事業活動の促進等に関する法律(みどりの食料システム法)」に基づき、環境負荷低減事業活動実施計画又は特定環境負荷低減事業活動実施計画を作成し、都道府県知事の認定を受けた者
優れた品種を生み出す研究開発力
県農業総合研究センター(旧:農業試験場)では、高温耐性を有する水稲「とちぎの星」や大玉で甘みが強いなし「にっこり」、収量性などに優れたにら「ゆめみどり」などの栽培性に優れ、付加価値の高いオリジナル品種を開発しています。
また、全国唯一のいちご専門公的研究機関である農業総合研究センターいちご研究所もあり、現在の主力品種「とちあいか」をはじめ、大玉で食味が良い高級品種「スカイベリー」や「とちおとめ」を開発し、半世紀以上にわたって続く生産量日本一の「いちご王国・栃木」を支えています。
首都圏に位置する立地
栃木県は、東京から60~160km圏内にあり、首都圏という大消費地に位置しています。
東北自動車道や東北新幹線、北関東自動車道などが通っているため、東京へのアクセスも良く、物流の面で大きな利点があります。
魅力ある観光資源
栃木県は、日光や那須をはじめ豊かな自然や歴史・文化に恵まれた観光地があり、インバウンド需要の増加を捉えた農泊やグリーン・ツーリズム、手軽に収穫を体験できる観光いちご園などにより、国内外から多くの観光客が訪れています。
また、豊富な水資源を生かした内水面漁業が盛んで、栃木県が開発したヤシオマスをはじめ、アユやヤマメ、イワナなどの水産物は地域特産の食材として観光地で提供されています。
全国有数のものづくり県
栃木県はものづくりが盛んな県として、多くの企業が立地し、多彩な産業が発展しており、「フードバレーとちぎ」の推進による食品関連企業等と連携した新商品開発や販路開拓、農業の高付加価値化、産学官連携による農業機械・新品種の開発などにも取り組んできました。
また、栃木県には約30の酒蔵があり、栃木県オリジナルの酒米「夢ささら」による日本酒の醸造も行われています。
